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女性のデリケートゾーン・陰部のかゆみの原因と対処法

更新日:2017/11/02 公開日:2014/04/01

デリケートゾーンの大きな悩みのひとつとして、かゆみがあげられます。2013年にデリケートゾーンに悩みのある30歳から69歳の女性300人を対象として行われたアンケート調査によると、62%もの女性がデリケートゾーンのかゆみに悩んでいると回答したそうです。

多くの女性が悩む陰部のかゆみには、実は病気が潜んでいる可能性もあります。かゆみの原因や対処法、病院にかかる場合は何科を受診するべきかなど、陰部のかゆみについて徹底解説します。

デリケートゾーン・陰部がかゆくなる原因

まずは、デリケートゾーン・陰部にかゆみが出る原因をご紹介します。陰部がかゆくなる原因は、大きく分けて蒸れや摩擦などによるものと、なんらかの病気によるものが考えられます。ここでは、病気以外で陰部のかゆみの原因となることをご紹介します。

汗などによる肌のムレ

下着で常に覆われているデリケートゾーンは、ただでさえムレやすい部位。そのうえ、ストッキングやタイツなどの締め付けがあるため、非常にムレやすい状況下にあります。さらに、生理になればナプキンをつけ続けることになるため、さらにムレやすく雑菌が繁殖しやすい状況になます。

夏に汗をかいたとき、そのまま放置すると汗のたまる場所がかゆくなることもあるでしょう。それと同じく、肌がムレた状態が続くとかゆみの原因となるのです。

おりもの

汗などによる肌のムレやナプキンのほか、おりものもデリケートゾーンのかゆみを引き起こす原因となります。ムレた肌は、ふやけて刺激に弱くなっています。そこにおりものが付着したり、おりものが付着した下着などが接触していると、肌のダメージとなり、かゆみを引き起こす原因となります。

おりものの量や状態は、生理周期によって変わります。特におりものの量が増えるのは排卵期前後で、この時期のおりものは透明でドロッとした状態です。また、10代のうちは女性ホルモンの分泌が安定せず、おりものの量も不安定です。

陰毛

陰毛は、デリケートゾーンのムレの原因の1つでもあります。陰毛が長すぎたり濃かったりする場合、ただでさえ悪くなりがちなデリケートゾーンの通気性がさらに悪くなり、ムレる可能性があるのです。また、生理のときに陰毛に付着した経血が刺激となって、デリケートゾーンのかゆみを引き起こす場合もあります。

一方で、間違った陰毛処理の結果、デリケートゾーンのかゆみを引き起こす場合もあります。カミソリやハサミで陰毛を処理すると毛の先端がとがり、それが刺激となってかゆみを引き起こすのです。また、カミソリで陰毛を剃ったときに、陰毛だけでなく皮膚の表面にもダメージが加えられ、かゆみにつながる場合もあります。

免疫の低下

免疫力の低下は、後述する病気を招きやすくなる要因です。特にカンジダ症は免疫力の低下が発症の原因の1つとされています。

免疫力の低下を招く要因として、以下のことが考えられます。

  • 更年期などによるホルモンバランスの変化
  • 抗生物質の使用
  • ステロイド剤の使用
  • 妊娠
  • 病気
  • ストレス
  • 寝不足

免疫力の低下は、デリケートゾーンのかゆみを引き起こす病気のみならず、さまざまな病気への抵抗力が落ちている状態とも言えます。

下着との摩擦や刺激

陰毛を間違った方法で自己処理した場合に、毛先が刺激となってかゆくなることを前述しました。しかし、デリケートゾーンではムレによって肌がふやけ、角質の肌バリア機能が低下しがちです。すると、下着との摩擦や、通常でも皮膚に住み着いている雑菌、尿、おりものといった多少の刺激であっても肌へのダメージが大きくなり、かゆみにつながります。また、化学繊維の下着は肌に刺激を与えやすい傾向があります。

生理前

生理前になると、女性ホルモンのバランスの変化にともなって、膣内の環境が変わります。それによって膣内に病原菌が入りやすくなり、かゆみが出やすくなるとされています。膣内では、乳酸菌を増やすことでほかの病原菌が増殖しにくい環境を作っています。その乳酸菌が生理前には少なくなるため、病原菌などが通常より増殖しやすい状態となるのです。

妊娠中

「免疫の低下」の項でもあげましたが、妊娠中は免疫力が低下しやすい時期です。これは、妊娠中にホルモンバランスが急激に変化することが原因となっています。そのため、デリケートゾーンのかゆみを引き起こす病気にもかかりやすくなる傾向があります。

また、妊娠中の免疫力低下は、デリケートゾーンのかゆみを引き起こす病気に限らず、風邪(かぜ)や虫歯などさまざまな病気にかかりやすくなる要因ともなります。

膣カンジタや病気によるかゆみ

「デリケートゾーン・陰部がかゆくなる原因」では、病気の原因となるものも含めて、デリケートゾーンのかゆみを引き起こすさまざまな原因をご紹介しました。では、デリケートゾーンのかゆみを引き起こす病気にはどのようなものがあるのでしょうか。それぞれの主な特徴をご紹介します。

膣カンジタ
膣カンジダは、性器カンジダともいわれる病気で、カンジダというカビの一種が原因となっています。カンジダは女性器の周辺や口の中などにいる常在菌の一種で、健康なときには増殖しません。しかし、なんらかの要因で免疫力が低下すると増殖し、患部に炎症を起こします。デリケートゾーンや膣に強いかゆみが出るほか、ヨーグルト状やカッテージチーズ状などの白いおりものが多く出るようになります。
ヘルペス
ヘルペスウイルスへの感染で起こる病気です。特に初めて感染したときに症状が重くなりがちです。デリケートゾーンのかゆみのほかに、ヒリヒリとした痛みや灼熱感が出ます。また、赤い発疹や激しい痛みも特徴的で、特に女性の場合は排尿できないほどの痛みが出る場合もあります。適切な薬を使えば1週間ほどで治るとされています。
トリコモナス膣炎
トリコモナス膣炎とは、トリコモナスという原虫が膣に感染して炎症を起こす病気です。デリケートゾーンのかゆみのほか、黄色くにおいのあるおりものが出てきます。また、悪化するとおりものの色が濃い黄色や緑色になります。放置すると原虫が尿道にも感染して尿道炎を起こすこともあるうえに、不妊などの原因にもなりえます。
毛じらみ
しらみというと、昔の病気というイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし、主に陰毛に寄生するしらみの一種である毛じらみの感染症で陰部のかゆみが生じる方も多いといわれています。強いかゆみがあるものの湿疹や赤みは出ません。また、性行為などで感染します。

ここまで陰部のかゆみの原因について見てきました。なんらかの病気が原因であれば病院にかかるべきですが、それ以外が原因のかゆみの場合は、自分でちょっとしたことを心がけるだけでも改善される場合があります。次は、自分でできるデリケートゾーン・陰部のかゆみの対処法について解説しましょう。

デリケートゾーン・陰部のかゆみの対処法

陰部のかゆみについて自分でできる対処法として、以下の4つがあげられます。

  • 陰部を清潔に保つ
  • こまめにナプキンを取り替える
  • 刺激の少ない下着を着用する
  • 陰毛を剃る

それぞれについてご説明します。

陰部を清潔に保つ

まず大切なのが、陰部を清潔に保つことです。汗やムレ、付着したおりものや経血をそのままにしておくことが陰部のかゆみにつながることから、石けんなどで適切に洗うようにしましょう。

しかし、洗いすぎると本来身体が持っているデリケートゾーンの殺菌作用を弱めることになります。これは、石けんが弱アルカリ性なのに対してデリケートゾーンは酸性であるため、この酸性度が弱まってしまうためです。そのため、できれば陰部を洗うときには「デリケートゾーン専用」の石けんを使用することをおすすめします。

こまめにナプキンを取り替える

ナプキンに経血が付着した状態が続くと、そこで細菌が繁殖し、かゆみの原因となります。2、3時間に1回は交換するようにしましょう。

また、生理中以外にもパンティライナーやおりものシートと呼ばれるアイテムを使うことをおすすめします。おりものは年代や生理周期によって量が異なりますが、下着に付着したままにするとかゆみの原因となります。特におりものの量が増える排卵期直前にはおりものシートをつけ、こまめに取り替えるようにしましょう。

刺激が少ない下着を着用する

普段身につける下着の素材などにも着目してみましょう。ナイロンなどの化学繊維でできた下着は、ムレや刺激を起こすことから陰部のかゆみの原因となることをご紹介しました。まずは、締め付けないタイプの下着を選んでみましょう。日中は補正下着で締め付けることの多い方でも、その分夜は締め付けないタイプの下着を選ぶなど、できるだけ締め付けない工夫をしましょう。また、綿や麻といった天然素材は通気性がよく、刺激も少ないのでおすすめです。

陰毛を剃る

ムレの原因となることから、陰毛を処理するのもデリケートゾーンのかゆみの対処法になります。しかし、前述したように間違った方法で処理をしてしまうと、かえって皮膚に刺激を与えてかゆみの原因となってしまいます。

自己処理をする場合は、ヒートカッターやVIOゾーン専用のシェーバーを使って、毛先が丸くなるように処理することをおすすめします。また、脱毛サロンやエステなどでVIO脱毛を行っているところも増えているため、自己処理に不安がある場合や、陰毛の量で悩んでいる場合などは相談してみるのもよいでしょう。

感染による陰部のかゆみは産婦人科で治療

デリケートゾーンのかゆみは、しばらく放置したり前述した対処を行うことで改善することもあります。しかし、細菌などへの感染によって陰部のかゆみが生じている可能性が考えられる場合は、早めに産婦人科を受診したほうがよいでしょう。

産婦人科を受診する目安として、以下のことが考えられます。

  • 夜も眠れないほどかゆみが強いとき
  • おりもののにおいが強いとき
  • モロモロとしたカッテージチーズ状のおりものがあるとき
  • 黄色や緑色のおりものが出てきたとき

産婦人科では、まず内診でおりものを採取し、なんらかの感染症がないか検査します。早ければその場で診断がつくこともありますが、検査結果が出るまで1週間ほどかかることもあります。病院によっては、自身でおりものを採取してもよい病院もあります。内診に抵抗がある場合は相談してみましょう。

なお、検査と治療にかかる費用は、保険で3割負担の場合は5000円以内くらいを見ておけばよいでしょう。

検査の結果、なんらかの病気が原因と判明した場合、塗り薬や膣に挿入するタイプの抗生剤などが処方されます。

では、実際に産婦人科ではどのような薬が処方されるのでしょうか。次の項でご紹介します。

デリケートゾーン・陰部のかゆみをおさえる薬

デリケートゾーンの病気の場合、産婦人科では以下のような薬を処方してくれます。

膣錠
膣カンジダやトリコモナス膣炎が予想される場合、膣に挿入するタイプの抗生剤が処方されます。
内服薬
トリコモナス膣炎や膣カンジダの場合、飲み薬が処方されることもあります。トリコモナス膣炎の場合は抗原虫薬が、膣カンジダの場合は抗真菌薬が処方されます。
軟膏
かゆみが強い場合やアレルギーがかゆみの原因である場合、ステロイドの軟膏が処方されることがあります。また、膣カンジダの場合は抗真菌薬の塗り薬が陰部のかゆみの治療のために処方されます。
専用シャンプー
毛じらみの治療のために処方される、毛じらみを殺す薬が配合されたシャンプーです。卵には効果がなく、生きた虫に効果を発揮するため、2,3週間ほどのシャンプーで治療を行ったら医師に虫がいないか確認してもらう必要があります。

上記はすべて病院で処方してもらう薬ですが、膣カンジダに関しては再発したときに使用できる市販薬もあります。ただし、「再発性膣カンジダの治療薬」をきちんと選んで使用することが大切です。かゆいからといって、膣カンジダに市販のかゆみ止めやステロイドを安易に使用すると、悪化を招くことにもなりかねません。

膣カンジダをはじめ、病気が疑われる症状が現れたら、市販薬で何とかするのではなく産婦人科できちんと診てもらいましょう。自己判断は間違いのもとです。

まとめ

デリケートゾーンの最大の悩みとも言えるかゆみには、さまざまな原因があります。病気以外の要因でかゆみが起きている場合は時間が経つにつれてかゆみがなくなることもありますが、なんらかの病気が原因の場合は病院で適切な治療を受けることが、早くかゆみから解放される方法です。また、病気によっては不妊につながる可能性もあります。くりかえしとなりますが、陰部のかゆみとあわせて以下のような症状がある場合は、婦人科を受診してみましょう。

  • 陰部のかゆみが我慢できないほど強い
  • おりものが白いヨーグルトやカッテージチーズのような状態のとき
  • 黄色や緑色のおりものが出たとき
  • おりもののにおいが普段よりきついとき

また、陰部のかゆみに自分でできる対処法として、デリケートゾーン専用の石けんで陰部を清潔に保つようにしたり、ナプキンやパンティライナーをこまめに取り替えたり、下着の素材を見直したりといったことがあげられます。

陰部のかゆみが気になる場合にはこのようなセルフケアもとり入れつつ、気になる症状があれば病院で相談してみましょう。

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