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お肌のターンオーバーとは?正常に保つにはどうすればいい?

更新日:2017.10.04
公開日:2013.02.20
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この記事の監修者
白金ビューティフルエイジングクリニック 院長 山口麻子

表皮の新陳代謝や生まれ変わりであるターンオーバーについてのメカニズムや、傷やシミとの関係性などを医師がわかりやすく解説します

肌の新陳代謝、肌の生まれ変わりをターンオーバーといいます。皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」から成り、さらに表皮は一番内側から「基底層(きていそう)」「有棘層(ゆうきょくそう)」「顆粒層(かりゅうそう)」「角質層(かくしつそう)」と4層構造になっています。基底層で生まれた細胞は形を変えながら表面に押し上げられていき、無核となり死んだ状態で角化細胞となりますが、この細胞は新しい細胞に押し上げられるようにして表面まで上がり、最後はアカとなって自然にはがれ落ちる構造となっています。このサイクルがターンオーバーです。

このように表皮は絶えず入れ替わっているため、表皮に傷がついてもかさぶたとなってはがれ落ち、きれいな肌に生まれ変わるのです。

部位によっては違うターンオーバーの速度

ターンオーバーの速度は体の部位によって異なります。文献によって異なりますがおよそ28日~56日程度と考えておくと良いかもしれません。基底層から顆粒層まで14~42日。角質細胞となってはがれ落ちるまで14日(顔の頬部で10.2±1.8日、前腕部で20.2日±2.3日という報告もあります)。個人差はありますが約28日~56日かけて行われます。しかし他の部位、例えば手や足などの末梢は血行の関係もあり比較的遅いパーツです。

年齢によりターンオーバーの周期が変わる

ターンオーバー周期には個人差があります。一般的には加齢とともに新陳代謝が低下し、30代~40代になると45日程度はかかるといわれます。年齢とともにちょっとした傷も治りにくくなっていくのはそのためです。

クリニックでのレーザー治療を例にとっても、レーザー治療後、皮膚がかさぶたになりはがれ落ちるまでに通常一週間程度ですが、50代くらいの方から遅くなる傾向があり2週間程度、さらに遅い方では3週間以上かかる方もいらっしゃいます。

肌がくすむ、シミが増えた・濃くなったなどの症状が現れたらターンオーバーの機能が低下しているサインだと見逃さないようにしましょう。

正常に保つコツ

ターンオーバーは遅すぎても早すぎても肌トラブルの原因となります。正常に保つためにも睡眠時間や規則正しい生活、バランスの取れた食生活、ストレスを溜めないなど、基本的な日常生活習慣をもう一度見直してみましょう。ターンオーバーが遅い場合は角質が溜まりくすんだり、薄皮を重ねたようなごわつきが出てきます。また傷跡も治りにくくなります。スキンケアとしては適度なピーリングを定期的に行なうことが効果的です。ただしホームケアではやりすぎてしまうなどのトラブルも考えられるため、美容クリニックを利用していただくことがオススメです。

逆に顔を洗いすぎたり、角質ケアばかりしているとターンオーバーが早まってしまいます。ターンオーバーが早く乱れた肌は、核を持ったまま(不全角化)表面に押し上げられた状態となり、未熟な細胞のまま表面に上がりゴワゴワしている状態ですので、水分を保持することが難しく乾燥したりします。ワセリンやクリームで表面を滑らかにし、丁寧に保湿と保護をして洗いすぎないようにすると正常化につながります。

真皮の線維芽細胞は細胞分裂に乏しい

ターンオーバーのおかげで表皮は生まれ変わっていますが、その奥にある真皮線維芽細胞は残念ながら細胞分裂に乏しいのです。加齢によりコラーゲンは減り、肌のハリは失われていきます。紫外線を浴び続けると、肌の弾力が低下しますので、UVケアは大切です。日頃から日傘や帽子、サンスクリーン剤を上手に活用しましょう。また、真皮まで深い傷が出来てしまうと、元通りの修復は難しく、傷あとが残りやすくなります。日常生活ではなるべく傷を作らないように心がけ、もし傷を作ってしまったら早めの手当てをすることが重要です。

そして表皮のターンオーバーをできるだけ正常に保ち、健康で丈夫な表皮を作っておくことが傷や紫外線を最小限にガードすることにも役立つのです。

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