ホクロを除去する際に医療機関でよく行われる治療には、さまざまな種類のものがあります。ここでは、医療機関で行われるホクロ除去の種類と、レーザー治療によるホクロ除去のメリットとデメリットについて、ドクター監修の記事で解説します。
ホクロ除去はどこでするもの?
ホクロを治療するには、専門の皮膚科、形成外科や美容外科クリニックで除去することをおすすめします。切り取って縫い合わせる手術による方法(切除縫合術)は保険が効きますが、レーザー治療は保険が効かず、自費治療になります。
最近はかなりリーズナブルな料金設定で治療してくれるクリニックも増えてきているようです。皮膚科専門医、形成外科専門医の先生を選べば、術後の傷痕のフォローもしっかりしてもらえ、除去から皮膚の再生まで安心して治療を受けることができるでしょう。
ホクロ除去治療の種類
ホクロ除去治療においては、切除縫合術や、黒い色に反応するレーザーを使用した方法、電気メスやCO2レーザーによって削る(蒸散する)方法など、様々な治療方法があります。
くり抜き法
くりぬき方は医療用のパンチのような特殊な道具やメスを使ってホクロを円形にくり抜き、周囲を巾着状に縫い縮める方法です。特に顔面は皮膚の修復力が高いので、この方法を選ぶ場合があります。大きさは約5~6mm以内のものを対象とします。
切除縫合法
メスを使用してホクロを切除し、その後縫合して抜糸するという一番基本的な手術方法です。通常ホクロの3倍程度の長径の木の葉型に切除し、線状に縫合します。皮膚のゆとりがない場合や、ホクロが大きい場合は皮弁術などを用います。デザインは手術経験の豊富な医師が決定します。顔のホクロも、シワの方向に沿って縫合線をデザインすると仕上がりが綺麗です。
レーザー治療
黒い色に反応するレーザーでホクロの細胞を破壊したり、水分に反応するレーザーで電気メスのように削る治療になります。レーザー治療の種類については、次の章で詳しく紹介します。
ホクロ除去のレーザー治療の種類
炭酸ガスレーザー(削るタイプ)
皮膚内に存在する水分に反応する炭酸ガスレーザーを用い、ホクロの組織ごと蒸発させる方法です。5~10mm以下の比較的小さなホクロに使われる方法です。
Qスイッチレーザー(削らないタイプ)
メラニン色素のみに反応するレーザーで、母斑細胞がもつメラニン色素を破壊することによって、ホクロの色を薄くすることによりホクロを除去するレーザーです。おもに1~2mm程度の小さく平らなホクロに用います。上手く反応すれば施術後は傷にすることなく、早くホクロを消失させることができますが、再発しやすいこともあります。
ロングパルスレーザー(削らないタイプ)
YAGレーザーやアレキサンドライトレーザー、半導体レーザーがあります。Qスイッチのようにピンポイントで短時間照射する方法に比べ、熱の広がりは大きくなりますが、高いパワーで限局的に使用することで同様の機序によりホクロの色を薄くすることが可能です。Qスイッチレーザーと同様、通常は数回の照射でホクロの色は消えていく、もしくは薄くなります。
ホクロのレーザー治療(削らないタイプ)のメリットとデメリット
もっとも大きなメリットは痛みと傷跡
様々なホクロ除去方法の中で、レーザー治療は傷が残らない可能性が極めて高い方法だといえます。この傷を目立たせないという点が、レーザー治療のもっとも大きなメリットであるといえるでしょう。
また、レーザーは色が濃いところに反応するため、色が濃ければ濃いほど痛みが強くなるという点もありますが、施術時だけの瞬間的な痛みであるために、表面麻酔も不要である場合がほとんどです。この痛みがあっても一瞬だけというのもメリットの一つといえるでしょう。
デメリットは治療期間とホクロの色
一方、デメリットはというと、黒い色に反応するレーザーなので、肌色に近い薄い茶色のホクロには無効です。また、一回のレーザー治療で完全にホクロが消えてなくなるというわけではないことです。通常は数回照射することが必要になってきます。しかも、レーザーを照射する間隔は、1~3ヶ月開けるのが目安となっているため、治療完了までの時間はどうしてもかかってしまいます。
また、もし根の深いホクロであった場合、薄く目立たなくはなりますが、完全に色素が消失しないこともあります。これもデメリットの一つであるといえるでしょう。根の深いホクロの場合、まずは試しに黒に反応するレーザー照射を試み、その後削るタイプの炭酸ガスレーザーを併用するという方法もあります。
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