当然ですが、頭皮も皮膚の一部です。顔のお肌と同様に、皮脂膜やセラミドなどの細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)からなるバリア機能が頭皮の水分を保持し、外部の刺激から守っています。
ここでは、頭皮が乾燥しがちな方の、角質層を健やかに保つためのシャンプーの選び方について解説します。
シャンプーは基本的に洗浄力が強めに作られている
頭皮の皮脂腺の数は顔のTゾーンの2倍といわれており、全身の中で最も皮脂が多い場所が頭皮です。
この頭皮の皮脂を取るために、シャンプーは基本的に洗浄力が強めに作られているものがほとんどですが、洗浄力の強いシャンプーで洗い過ぎてしまうと、当然頭皮のバリア機能が損なわれ、水分保持力が低下して乾燥してしまいます。
シャンプーに含まれる洗浄成分の種類と特徴
では、シャンプーに使われている洗浄成分の刺激の強さについて見てみましょう。一般的に使われているシャンプーの洗浄成分は、大きく分けて次の3種類に分けることができます。
硫酸塩系
ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸などが主流です。
皮脂を取り去る力がとても強いため、当然頭皮や髪へのダメージも強くなります。コストが安価で済み、泡立ちも良いため、多くのシャンプーに利用されています。
石鹸系
カリ石鹸や石鹸素地などのことです。
硫酸系にはやや劣りますが、皮脂を取り去る力は強いほうです。 頭皮や髪へのダメージも強い傾向があります。
アミノ酸系
グルタミン酸やアラニンなどが主流で、皮脂を取り去る力は普通です。
そのため、頭皮や髪へのダメージが少なくて済みます。 泡立ちがやや弱く、コストも高価という難点がありますが、頭皮への刺激の面で考えれば最も安心できます。
乾燥肌のシャンプーの選び方・使い方
アレルギーや皮膚疾患がなく、頭皮トラブルもない状態であれば、硫酸系や石鹸系のシャンプーを使っても、それほど大きな問題にはならないでしょう。
しかし、どうしても乾燥が気になるというのであれば、次のいずれかの対処をおすすめします。
シャンプーの回数を減らす
シャンプーを使って洗うのは2~3日に1度にして、シャンプーを使わない日を作ります。
お湯でしっかり洗い流すだけでも、汗やホコリなどの通常の汚れは落ちるものです。 これだけで、頭皮への刺激をかなり軽減することができます。
アミノ酸系シャンプーを使用する
頭皮の乾燥が気になりつつも、やはり毎日シャンプー剤で洗いたいという場合には、洗浄力がマイルドで、頭皮の細胞間脂質や天然保湿因子(NMF)などの保湿成分を流出させにくい、アミノ酸系シャンプーを使うのをおすすめします。
シャンプー時の注意点
乾燥肌の方がシャンプーをする時には、次のことにも注意しましょう。
- アミノ酸系のシャンプーは、お肌に優しいとはいえ、しっかりとすすぐ必要はあります。
- 頭皮へのダメージや乾燥をあまりに気にしすぎて、洗浄力の弱いシャンプーを選んでしまうと、汚れが落ちずに不潔になり、かゆみが出るなど、違う面で肌トラブルを起こすこともあるので、注意しましょう。
- 顔や体を洗うのはシャンプーの後にしましょう。
シャンプーを顔や体を洗った後にしてしまうと、シャンプー剤が、洗った後の無防備な皮膚に付いてしまい、顔や身体のうるおいを更に洗い流してしまいます。
また、シャンプーやリンスなどの成分がお肌に付着したまま残ってしまうと、皮膚に浸透し、かゆみや肌トラブルを起こしかねません。
シャンプーは、顔や体を洗うより先にするのをおすすめします。
さらに、乾燥肌の化粧水選びのポイントや成分について知りたい方は、「乾燥肌の化粧品選び(3)化粧水」をご覧ください。また、具体的なアイテムについては「セラミド配合化粧水の正しい選び方・使い方」や「シアバターの正しい使い方と注意点」をご参照ください。
乾燥肌の化粧品選び 関連記事
-
乾燥肌の化粧品選び(3)化粧水
#乾燥肌 #化粧品 #化粧水
-
乾燥肌の化粧品選び(1)クレンジング剤
#乾燥肌 #クレンジング剤 #化粧落とし
-
乾燥肌向けの入浴剤の選び方
#乾燥肌 #入浴剤 #種類
-
乾燥肌の化粧品選び
#化粧品 #敏感 #乾燥肌
-
乾燥肌の化粧品選び(2)洗顔料
#乾燥 #洗顔料
-
乾燥肌の化粧品選び(5)乳液
#乾燥肌 #化粧品 #乳液
-
乾燥肌の化粧品選び(6)クリーム・オイル
#乾燥肌 #クリーム #オイル
-
乾燥肌の化粧品選び(7)日焼け止め
#乾燥肌 #日焼け止め #サンスクリーン
-
かんたんチェック
どうしたらいいの?あなたの「イライラ度」チェック
-
かんたんチェック
10年後のキレイのセルフチェック
振り返りやまとめ読みに便利。クリップで記事を保存!
クリップ機能を使用するには、会員登録(無料)が必要になります。