骨盤底筋群の役割
恥骨・尾骨・坐骨にかけて存在し、子宮や膀胱などの内臓を支える役割を担う「骨盤底筋」は、バレエダンサーにとっても非常に大事な筋肉とされています。骨盤底筋がゆるむと身体の中心を締めることが難しくなり、重心が下がるような感覚が生まれ、ピルエット(回転)などの速い動きができにくくなります。しなやかな動きが求められるダンサーは身体の軸をつくることが重要であり、その1つのポイントが骨盤底筋なのです。
バレエの場合の軸を作るポイントは、頭の中心・骨盤の中心・足先の中心が直線になっていること。直線を作るためには骨盤を立てるような感覚が必要になり、自然とお尻の穴を締めて立つようになります。腰よりも頭が前に出て前傾姿勢になっていたり、お腹が出て後ろに反りかえるような姿勢では骨盤を立てた姿勢とは言えません。
バレエはつま先立ちなので日常的な動きとは若干異なりますが、私たちもぜひ取り入れていきましょう。歩く時は頭上を紐でつられているような感覚で背筋をのばし、骨盤を立ててお尻の穴を締めるように意識をします。そうすることで、自然と骨盤底筋が鍛えることが可能です。
リラックスしてできる骨盤底筋トレーニング
骨盤底筋の運動はさまざまな名称のものがありますが、いずれも膣を締めたり、ゆるめたりといった動作が基本です。今回は、座った状態と仰向けの状態でできる運動をそれぞれご紹介します。
座って行う骨盤底筋トレーニング
クッションかバスタオルを用意します。坐骨が真っすぐに立つようなイメージで背筋を伸ばして腰をかけ、股の間にクッションか丸めたバスタオルを挟みます。そのまま丹田(おへその下あたり)を意識してゆっくりと腹式呼吸をします。太ももの内側に力を入れ、5秒間息を吸いながら膣を上に締めます。そのまま止めて5秒キープしたら、5秒間息を吐きながら力を抜いてゆるめます。これを繰り返して行いましょう。
仰向けで行う骨盤底筋トレーニング
ひざを立てて仰向けになり、股の間にクッションか丸めたバスタオルを挟みます。あとは、ゆったりとした腹式呼吸で座って行う場合と同じ動作を繰り返します。
骨盤底筋は、20代からすでに衰え始めているといわれています。これから出産を経験する人にとっても骨盤底筋のトレーニングは効果的。1日3分でよいので、骨盤底筋の運動を継続して行ってみましょう。
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