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おりものが大量に出る原因と色で見る疑わしい病気|排卵期は分泌量が増える時期

おりものに関する悩みで多いのが、「量が多い」というものです。人には相談しづらく、誰かと比べることもできないため、心配な女性も多いでしょう。おりものの量の正常さの定義や、量が多い原因などをドクター監修のもと解説します。
「おりものが多い」ことでひそかに悩んでいる女性は、実は少なくありません。おりものが出ること自体は、けして異常ではありません。大切なのは、おりものによって身体の変化や体調を知ることです。ここでは、おりものの量の正常さの定義や量が増減するメカニズム、大量に出る原因などについて見てみましょう。
おりものの役割とは
おりものとは、子宮や膣、皮脂腺や汗腺からの分泌物が混ざり合った、粘性の液体です。おりものが出ること自体は、成熟した女性であれば正常なことです。
膣内のうるおいをキープしたり、子宮内に細菌が侵入するのを防いだりと、口にとっての唾液や、目にとっての涙と同じような役割だと考えるとわかりやすいのではないでしょうか。おりものは、女性の身体を守るさまざまな役割を持っています。
おりものが多い量の目安はおりものシートでチェック
おりものの悩みでよく聞かれる声は「量が多い」というものです。なかなか人には相談できない悩みですし、いつもより分泌量が多いときには、どこかに異常があるのではないかと心配になってしまうことでしょう。
悩む前にまず理解しておきたいのは、おりものの量は非常に個人差が大きく、多いと感じるかどうかも主観に左右される部分があるので、正常かどうかをチェックするのは難しいということです。
おりもの対策としておりものシートを使用している女性も多いと思いますが、量の目安として、シートだけでカバーできる範囲であれば、基本的に心配する必要はありません。
おりものが大量に出る時期
何の異常がなくても、おりものの量は女性ホルモンのバランスによって変化しています。
分泌量が多くなる排卵期
おりものの分泌と密接に関わっているのは、女性ホルモンの一つである卵胞ホルモン(エストロゲン)です。卵胞ホルモンが多くなるのは排卵期ですから、生理と生理のちょうど中間ぐらいの時期におりものが増えることは、正常な反応だと言えます。
排卵期は、透明で水っぽい、ゼリー状によくのびるおりものが出ます。下着が濡れるほど増えることがありますが、臭いはあまりありません。この時期のおりものは、受精の手助けもしています。
妊娠中もおりものが多くなる
妊娠中も卵胞ホルモンの分泌量が増えるので、おりものの量は多くなります。おりものは、胎児を細菌から守る働きも担っています。
おりものの量は年齢によって変化する
おりものは女性ホルモンと深いかかわりがあるため、年齢によっても変化が見られます。
女性ホルモンの分泌が不安定な10代
おりものは初潮を迎えるころから次第に増え始めます。まだ女性ホルモンの分泌が不安定なので、増えたり減ったりすることもあります。
女性ホルモンの分泌が安定する20~30代
女性ホルモンの分泌が盛んになるにつれ、おりものも多くなります。おりもの周期も安定していく時期です。
更年期に向けて卵胞ホルモンが減少する40~50代
更年期が近づくにつれて卵胞ホルモンの分泌が減少し、おりものの量も次第に減っていきます。
おりものが極端に減少する閉経後
閉経から2~3年経つと卵胞ホルモンの分泌がほとんどなくなり、おりものの量が極端に減少します。
おりものが大量に出る原因とは
女性ホルモンの影響以外でも、おりものが大量に増えることがあります。その原因について順に見ていきましょう。
病気やストレスで起こる
不規則な生活やストレスなどが原因で卵巣の機能が低下すると、膣内の自浄作用が弱まり、膣内に炎症を起こしてしまうことがあります。膣炎を起こすとさらりとした黄色っぽいおりものが増えることがあります。
また、風邪などの体調不良により、身体の免疫力が落ちているときなども、おりものの量が一時的に増減します。
量は多いが色や臭いに異常がない子宮膣部びらん
おりものの量が多いだけで、色や臭いには異常が見られない場合には、子宮膣部びらんの可能性があります。子宮膣部は、子宮の下部である頚部が膣内に突出した部分を指します。子宮膣部びらんとは、この子宮膣部の表皮が欠損し下の血管が透けて赤く見える現象のことです。
こう言われると怖くなってしまう人もいるでしょうが、心配はいりません。子宮膣部びらんは病気ではないからです。びらんは、成人女性であれば約8割の人に見られるものであり、基本的に治療の必要もありません。
ほとんどの女性は無症状で過ごしますが、子宮膣部びらんは分泌物が多いびらん面が大きい状態なので、おりものの量が増加します。また刺激に弱く、タンポンを使用した際や性交渉の際に出血しやすいという特徴もあります。
特に、症状がひどい場合でなければ治療は必要ありませんが、膣洗浄や抗生物質の膣錠を使用することで症状は軽減できます。
子宮膣部びらんは、子宮頸がんの初期段階と見分けが難しい場合があります。子宮膣部びらんの疑いで診察を受ける際には必ずがん検診も受けるようにしましょう。
膣内に雑菌を増やす
たとえば、「常におりものシートをつけていないと心配」という人もいますが、これは雑菌をかえって繁殖させてしまい、おりものの量がさらに増えてしまう可能性もあるので注意しましょう。
おりものシートは必要に応じて使用し、こまめに替えて清潔を保つようにしましょう。また、タンポンなどを入れたまま放置することも、膣内の雑菌が増えてしまう原因となるため気をつけましょう。
トイレのビデの過剰使用
一方、清潔にしようと神経質になりすぎて、ビデの過剰に使用することも要注意です。トイレに行くたびにビデで洗うなどの過度な洗浄は、膣内の善玉菌まで洗い流してしまいます。この善玉菌は雑菌の繁殖を抑える働きを担っているので、この善玉菌がいなくなったり不足したりすると膣内の抵抗力が低下し、感染を起こしたり異常なおりものが出たりといったことが起こります。
おりものの色で見る疑わしい病気とは
正常時のおりものは、透明か乳白色の「のり」のような状態で、乾くと黄色または褐色になります。臭いはほとんどないか、やや甘酸っぱいような臭いがすることもあります。また、生理前には血が混じり、臭いが強くなることがあります。
もしも、色や臭いに異常を感じた場合は、健康状態に何か異変があるサインかもしれません。性感染症や子宮頸がんといった病気の可能性も考えられます。かゆみがある場合にも注意が必要です。日頃からおりものの量だけでなく、色もチェックするようつとめましょう。
おりものが水っぽいときは早めに受診を
排卵日以外で水っぽいおりものは、胃腸が弱っているときに出ることがあります。腹痛をともなうときはクラミジア頚管炎の可能性もありますが、抗生物質を服用することで治療できますので、早めに受診することが大切です。
ヨーグルト状の白いおりものはカンジダ膣炎の可能性も
酒粕やヨーグルト、カッテージチーズのように白いおりものが出るときは、カンジダ膣炎を患っている可能性があります。性行為による感染のほか、疲れやストレスにより抵抗力が低下している場合にも発症します。
※詳しくは、『正常?異常?病気を伴う白いおりもの』をご覧ください。
黄色・黄緑色は淋菌感染症やトリコモナス膣炎の疑いが
黄色や黄緑色のおりものは、淋菌感染症や大腸菌など細菌性の膣炎、トリコモナス原虫によるトリコモナス膣炎である可能性があります。
※詳しくは、『「黄色いおりもの」が出る原因は?病気のサインって本当?』や、『「黄緑色のおりもの」は病気のサイン?』をご覧ください。
ピンク・茶色は出血している状態
おりものに血が混じっている状態です。不正出血が長く続く場合は子宮がんやクラミジア頚管炎、子宮頚管ポリープなどの疑いもありますので、婦人科で診断を受けることをおすすめします。
※詳しくは、『ピンク色のおりものは何のサイン?』や、『異常?正常?「茶色のおりもの」の原因』をご覧ください。
まとめ
おりものが多い理由と多い時期について見てきました。おりものの量は女性ホルモンと密接な関係があり、排卵期に増えたり、妊娠によって増えたり、生理前には血が混じることもあります。また、臭いや状態にも変化が見られることがあります。
注意したいのは量だけでなく、色や臭いについても同様です。日頃からおりものの状態をチェックする習慣をつけましょう。おりものの量が急激に増えた、生理の周期に関係なく常に量が多いといった場合は要注意です。心配で気になるときは、かかりつけやお近くの婦人科を受診しましょう。
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