こちらでは、病院で行われている育毛治療について解説しています。
薄毛は病院で治せる!?育毛治療の現在
近年、AGA治療、発毛専門クリニックといった診療科目を掲げる医療機関が増えてきています。これは、医学的見地から薄毛を治療するというものです。薄毛にも様々な原因があるので、闇雲に育毛サロンや育毛グッズを使えば効果を期待できるというわけではありません。
ただ、年齢を重ねることで発生する男性型脱毛症(AGA)は病気ではない為、健康保険などは一切適用されません。全額自己負担の10割診療となり、経済的には大きな負担がかかってしまいます。
また、医療機関によるAGA治療といっても、現状では“薄毛になる前の状態に戻る”というほどの治療実績は稀です。病院に行けば高確率で髪の毛が生えてくる。というわけではなく“医学的に一定の改善が期待できる”という段階に留まっていることを知った上で検討するようにしてください。
育毛治療の内容を具体的に紹介
それでは、育毛治療として行われている施術について具体的に紹介していくことにしましょう。
・ミノキシジル
ミノキシジルは、もともと高血圧の治療に用いられてきた医薬品。血管を拡張することで、血液がスムーズに流れるようになり、血管壁への圧力が低下する。というメカニズムになります。
しかし、副作用として多毛症が見られたことから、血行改善によって毛母細胞の分裂が促進され、薄毛改善が見込める…という効果に注目が集まり、薄毛治療の医薬品としても使われるようになりました。市販の育毛剤にもミノキシジルを含有する製品は存在しますが、もとが医薬品ですので、副作用リスクを考えると医師の指導の下で使用するほうが安心感はあるでしょう。
・フィナステリド(プロペシア)
薄毛の根本原因とされている物質は、ジヒドロテストステロン(DHT)というものです。これは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが変換されて生じる物質。しかし、このテストステロンを DHTに変換するためには2型5αリダクターゼという変換酵素が必要になります。そこで、この2型5αリダクターゼの働きを阻害して薄毛を食い止める…という治療法が出てきたのです。
これが、内服薬として用いられているフィナステリド(商品名:プロペシア)の作用機序です。ホルモンバランスに影響を与える薬なので、医師の処方がないと服用することはできません。
・自毛植毛
これは、薄毛になりにくい部位(側頭部・後頭部)の頭皮を、薄毛になった部位(主に頭頂部・前頭部)に移植するという方法です。最近では頭皮を剥がさずに、毛根を含めて毛をくりぬく採取法で移植するFUE法という施術も出てきましたが、いずれにしても、手術を伴いますので身体的負担が大きいといえるでしょう。
また、全額自己負担で手術を受けるため金銭的負担も大きく、さらに永続的に薄毛改善ができる保証はない…など注意点も多く存在します。
・育毛メソセラピー
これは、育毛に有効な栄養成分、薬液を頭皮に注入するという治療法です。 ただ、全額自己負担なので費用が高く、その割に効果は弱いとされており、コストパフォーマンスの観点ではそれほどオススメできないのが現状となります。また、アレルギーのリスクもありますので、決して万人に適用できるものでもありません。
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