二の腕にできるぶつぶつは、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)と呼ばれる皮膚疾患の場合が多いです。見た目はニキビに似ていますが、まったく別物です。毛孔性苔癬(毛孔性角化症)とニキビの特徴を紹介し、その違いについて解説します。
ニキビと毛孔性苔癬(毛孔性角化症)の見分け方
ニキビは、正式には「尋常性座瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれ、毛孔性苔癬(毛孔性角化症)と同じ皮膚疾患の一つです。ニキビと毛孔性苔癬は似ているところが多くあるため、同じものだと勘違いされやすいのですが、まったくの別物です。
毛孔性苔癬とニキビは、皮膚から盛り上がったぶつぶつの形状が似ており、また、赤みをともないやすいという特徴も同じです。さらには、ぶつぶつができるメカニズムも似ています。どちらも、古い角質や皮脂が溜まることによって毛穴がつまり、肌の表面がぶつぶつ、ザラザラになるのです。ただし、ニキビは毛穴につまった皮脂をエネルギーとして繁殖するアクネ菌によって皮膚が炎症を起こすのに対し、毛孔性苔癬は、毛穴に溜まった角質の先端部分が皮膚の上に盛り上がった状態です。このように、毛孔性苔癬とニキビは、発症のメカニズムが微妙に異なることから、その症状に違いがあります。
また、毛孔性苔癬はニキビと違って顔にはできず、主に二の腕、背中、太もも、お尻などに発症することが特徴です。
ニキビと毛孔性苔癬(毛孔性角化症)の症状の違い
それでは、ニキビと毛孔性苔癬、それぞれの詳しい症状から、違いを確認しましょう
ニキビは毛穴に発生する慢性的な炎症疾患、もしくは、まだ炎症を起こす前の状態で、次のような症状が見られます。
- 皮脂が毛穴につまった状態
- 毛穴につまった皮脂が酸化して黒くなった状態
- 毛穴が炎症を起こして赤くなったり、膿が溜まった状態
1.のような初期の段階では、ニキビは白色を帯びています。白ニキビを放置すると、次第に2.の状態になり、黒ニキビに変わります。毛穴の炎症が悪化すると、ニキビは赤く腫れ上がり、最終的には膿がたまっていきます。さらにひどくなると、炎症が治まってもニキビ跡が残ってしまいます。
毛孔性苔癬は、肩や二の腕、背中などの毛穴に角質がつまり、表皮にまで盛り上がって丘疹(きゅうしん)ができます。触るとぶつぶつ、ザラザラしていて、まるで鳥肌や鮫肌のようになります。丘疹は、皮膚の色と同じか褐色系の色で、かゆみや痛みはほとんどありません。ニキビのように赤く大きく広がることもありません。また、毛孔性苔癬は放置しても健康上問題はなく、他人に感染する心配もないです。主に思春期のころに発症し、30代になるころには自然に消えていくことが多いといわれています。
このように、毛孔性苔癬とニキビは、ぶつぶつができるという点は同じですが、発症のメカニズムと症状が異なります。また、毛孔性苔癬は発症しても放置して問題ありませんが、ニキビは皮膚が炎症を起こしているため、しっかりとしたケアが必要になることも違いといえるでしょう。
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