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乾燥肌の改善に!「こんにゃくセラミド」の効果とは

更新日:2016/12/09 公開日:2015/12/09

乾燥肌を改善する効果があると話題の「こんにゃくセラミド」。こんにゃくを食べればいいの?どうして乾燥肌にいいの?ここでは、そんな疑問を解決します。

こんにゃくセラミドとは

こんにゃくセラミドとは、こんにゃく芋に含まれる植物性グルコシルセラミドのことです。セラミドとグルコース(ブドウ糖)が結合したスフィンゴ糖脂質(※)の一種で、こんにゃく芋のほか、小麦や米、トウモロコシ、大豆などに含まれています。

こんにゃく芋には、米や小麦より7~16倍も多い植物性グルコシルセラミドが含まれていて、このことが話題を集めているのです。

※スフィンゴ糖脂質とは、糖鎖とセラミドを持つ機能性複合糖脂質です。糖鎖は、多数の糖の分子が鎖状に繋がり、タンパク質や脂質と結合したもので、水分を含んで組織を保護したり、細胞同士の情報伝達をしたりするなどの役割を持ちます。

こんにゃくセラミドの効果

グルコシルセラミドは人間の肌にも存在し、うるおいを保つために欠かせない成分です。

まず、セラミドは肌のターンオーバー(新陳代謝)によって生成され、蓄積される際にグルコシルセラミドとスフィンゴミエリンに分解されます。その後、酵素の働きによって再びセラミドに合成されます。

グルコシルセラミドはセラミドが分解されてできる成分であり、セラミドを再合成する際に必要な成分でもあるのです。つまり、グルコシルセラミドが不足すると結果的にセラミド不足になり、乾燥肌が進行してしまいます。

また、皮膚の中に存在するセラミドは7種類あり、グルコシルセラミドはその中の「セラミド1」という種類のもとになることがわかっています。セラミド1は細胞同士をすき間なくくっつける役目を持ち、これが肌のバリア機能を高めることにつながります。

実はアトピー性皮膚炎の患者は、セラミド1が著しく不足しています。さらに、セラミド1の不足は、角化症や魚鱗鮮(ぎょりんせん)などの皮膚病をもたらすといわれています。

グルコシルセラミドを補うことでセラミド1が増えると、肌の保湿力が高まり乾燥肌対策になるだけでなく、アトピー性皮膚炎や角化症などの皮膚炎の症状を緩和したり、さらにはシワやシミなど肌の老化を防いだりすることにもつながります。

こんにゃくを食べればセラミドが増える?

販売されているこんにゃくには、こんにゃく芋を乾燥して粉にした精粉タイプと、こんにゃく芋をすりおろしてそのまま使う生芋タイプがあります。

このうち、植物性グルコシルセラミドが多く含まれているのは生芋こんにゃくで、約半丁の100g中に、グルコシルセラミド600ug(1日に必要な量)が含まれているといわれています。

しかし、生芋こんにゃくを毎日、半丁食べ続けるのは、結構大変なことです。そこでおすすめなのが、生芋こんにゃくから抽出した植物性グルコシルセラミドを高濃度で配合したサプリメントなどです。実際に、市販のセラミドサプリメントはこんにゃく芋を原料としているものが多くみられます。

こんにゃくセラミドを使った化粧品の効果は?

セラミドは皮膚の一番表面にあたる角質層に存在し、この層は肌に塗った化粧品が浸透するエリアです。植物性グルコシルセラミドを高濃度で配合した化粧品を使えば、肌に浸透してセラミドを増やし、うるおいをもたらしてくれます。

最近は、さらに浸透度を高めるために成分をナノ化(ナノレベル粒子)にしたものや、浸透性の高いグルコマンナン(水溶性中性多糖)を主成分とした加水分解こんにゃく根を使ったものなどが登場しています。

このようにこんにゃくセラミドは、体の内側から肌の保湿力を高めたり、スキンケアによって肌の外側から浸透させてうるおいをもたらしたりと、内外からアプローチすることで乾燥肌を改善してくれるのです。

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