ひとくちにコラーゲンといっても、代表的な「I型コラーゲン」や「II型コラーゲン」をはじめ、実は29種類も存在し、それぞれが違う役割を担っています。ここでは、髪と関係があるといわれている「17型コラーゲン」について解説します。
17型コラーゲンとは
まず、17型コラーゲンの説明の前に、髪の毛ができるしくみを知っておく必要があります。
髪は「毛球」と呼ばれるところでつくられますが、その中に「毛乳頭」と「毛母細胞」があります。毛母細胞はまず、毛根の真ん中あたりにある「バルジ領域」と呼ばれる部分の「毛包幹細胞」で毛母細胞のもとが作られ、毛乳頭の方へ供給されます。そして、毛乳頭が血管から栄養を吸収して、それを毛母細胞に送ります。栄養を受け取った毛母細胞は細胞分裂を繰り返し、髪の毛となって成長していきます。
17型コラーゲンは「BP180(ビーピー ワンエイティ)」とも呼ばれ、バルジ領域にある「毛包幹細胞」に存在しています。そして、毛包幹細胞と隣り合う色素幹細胞の維持を助けていると考えられています。髪の毛の成長をサポートし、抜け毛を防ぐのと同時に、髪の色を黒く保つという大切な役割を担っています。
17型コラーゲンが不足すると…
17型コラーゲンは、年齢とともに減少してしまいます。そして、17型コラーゲンが少なくなることで、抜け毛・白髪が増加するということが、東京医科歯科大学の西村栄美教授らの研究によってわかり、アメリカの科学誌である「サイエンス」で発表されました。
17型コラーゲンが不足すると、「毛包幹細胞」と、髪の色素を担う「色素細胞」がうまく活動しなくなるため、抜け毛や白髪が増えていくのです。また、一度白髪になると、そこから黒髪が生えてくることはほとんどなく、白髪が生えてくるとされています。
17型コラーゲンの摂取法
17型コラーゲンは、豚や鶏の軟骨などに含まれているタンパク質です。薄毛で悩んでいる方は「今日から積極的に食べよう」と思ったかもしれませんが、残念ながらこれらを摂取しても体内で17型コラーゲンは増えないと言われています。
また、現在の段階では17型コラーゲンを人工的につくることは難しいとされており、先述した西村教授のもとでは、17型コラーゲンを増やすという発想よりも、「減らさないようにするための治療薬」の研究が進められていて、多くの期待が寄せられています。
最後に、日常生活においては、抜け毛を予防することも大切です。規則正しい生活、バランスのとれた食事、紫外線によるダメージを防いで頭皮を守るなど積極的に心がけていきましょう。
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