ニキビが治っても、ニキビ跡が残ってしまうことがあります。赤ニキビの中でも炎症をともなっているものはニキビ跡として残りやすいとされています。ここでは、赤みのあるニキビ跡を治すためにできる生活習慣の改善点などを見てみましょう。
赤みのあるニキビ跡ができる原因
ニキビができたとき、そのニキビに炎症が起きていると、ニキビ跡として残る可能性が高くなります。ニキビの炎症は肌の奥深くにまで影響を与えるため、炎症が悪化すればするほどニキビ跡が残りやすくなってしまいます。その中でも、赤みのあるニキビ跡は、毛細血管の集中によるものや炎症の悪化、また血液の色素沈着によりできるとされています。
炎症の悪化を原因としたニキビ跡
ニキビができると、アクネ菌が繁殖します。アクネ菌は、白血球遊走因子を作り出し、これが炎症を引き起こすリンパ球やマクロファージの働きを促進させて炎症を起こしてしまいます。そして、この炎症によって肌の細胞が壊れると、免疫反応によって細胞が集まって傷を治そうとします。その結果、ニキビに毛細血管が集中することとなり、赤みのあるニキビ跡ができてしまうのです。また、炎症が肌の奥深くまで起きている場合は、ターンオーバーが正常にできなくなり、赤みがなかなか消えないという状態を引き起こしてしまいます。
血液の色素沈着を原因としたニキビ跡
先ほどご紹介したように、炎症が肌の奥深くにまで及んだ場合、炎症の近くに細胞や毛細血管が集中することになります。そして、血液が周辺に流れてしまうという状況が起きます。その結果、血液中のヘモグロビンに酸素が足りなくなって血液が変色し、この色沈着によって赤みのあるニキビ跡ができる場合があるのです。
赤みのあるニキビ跡の治し方
ニキビ跡を治すためには病院での治療が効果的です。主に行われる治療法としては、「ケミカルピーリング」や「ビタミンCイオン導入」があります。
ケミカルピーリング
ピーリング剤を肌に塗ることで、毛穴の汚れや古くなった角質を除去して、肌のターンオーバーを正常化させる治療法です。また、ニキビ跡の色素沈着や毛穴の開きといった症状の改善も期待できます。
ビタミンCイオン導入
抗炎症作用、抗酸化作用、そして美白作用の高いビタミンC誘導体を使用する治療法です。微弱な電流を流すことにより、肌の奥深くにまで成分を送ることができるとされています。まずケミカルピーリングをし、その後にビタミンCイオン導入をすることで効果はより高まると考えられています。
また、自宅でのセルフケアも有効です。毎日使用する洗顔石けんや基礎化粧品にはピーリング効果が期待できるものを選びましょう。ピーリング化粧品は、ケミカルピーリングのような効果が期待できます。ただし、化粧品によってピーリング効果の効き目が異なるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。そして、ニキビ跡を早く消したい場合であっても、頻繁に使用しすぎたり、ピーリングローションを長時間肌につけたりすることは止めましょう。
生活改善による治し方
生活習慣の中にも赤みのあるニキビ跡を治す方法はあります。通常であれば、肌のターンオーバーによって赤みのあるニキビ跡は消えていくと考えられています。そして、このターンオーバーは以下のような生活習慣と深いかかわりがあることが分かっています。
睡眠で肌のターンオーバーを促す
赤みのあるニキビ跡を治す場合に限らず、肌を美しく保つために必要なターンオーバーの働きは、睡眠の最中に活性化すると考えられています。これは、睡眠に入ってから3~4時間、なおかつ22~3時の時間帯に成長ホルモンが分泌され、新陳代謝が活発になることに関係しています。ただ、睡眠不足が長期にわたって続いている場合や、睡眠リズムが乱れているような場合は、この新陳代謝がスムーズに行われず、その結果ターンオーバーのサイクルも乱れていることが多いのです。
最低でも寝る前の2時間前までに食事は終え、寝る1時間前に入浴を済ませて眠りにつきやすい状況をつくるようにしましょう。また、寝る1時間前からのパソコンやスマートフォンの操作も避けるとより効果的だとされています。
バランスのよい食事を摂る
肌のターンオーバーを促すためには、バランスのよい食事が欠かせません。タンパク質、ビタミン類、亜鉛をしっかりととるように心がけ、ミネラルが不足してしまわないように気をつけましょう。また、ファストフードやお酒などはできるだけ避けることも大切です。
適度な運動やストレス発散する
適度な運動は体の新陳代謝をアップさせ、肌のターンオーバーを促します。また、気分転換ができるためストレス発散にもなります。時間がなかなか確保できない場合は、お風呂上りのストレッチがおすすめです。
赤みのあるニキビ跡は、ニキビの炎症によってできやすくなります。通常は2か月ほどで消えますが、より早く改善させたい場合は、病院での治療を受けるか、化粧品を変える、または生活習慣を改善するといいでしょう。
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