乳液の役割とは?
以前は、「化粧水で水分を与えて、油分でフタ」というのが一般的で、乳液やクリームの役割は「フタ」だと言われていました。
しかし、これは古い考え方で、乳液やクリーム、そして油性成分が入った美容液の役割は、油性の美容成分をお肌に届けることです。
乳液とクリームは両方使うべき?
乳液はクリームと比較して水分が多く、油分が少なくなっているため、クリームと比較するとさっぱりとした使用感のものが多くなっています。
よく「乳液とクリームは両方使った方がいいか」と迷う方がいらっしゃいますが、特に理由がなければ、両方使用する必要はありません。
乳液とクリーム、油性タイプの美容液も、形状や使用感が違うだけで用途は一緒なので、好みやお肌に合わせて上手に使い分けましょう。
乾燥肌の乳液の選び方
『乾燥肌の化粧品の選び方(3)化粧水』や『乾燥肌の化粧品の選び方(4)美容液』でも記載していますが、化粧品を選ぶ場合に大切なのは、「どのアイテムで、何の成分を補うのか」ということです。
例えば、化粧水で美白成分を、美容液で保湿成分を補ったのであれば、乳液は「軽く油分を補給する」程度の目的でいいかもしれませんし、そもそも必要がない可能性があります。
しかし、化粧水と美容液で美白目的のものを使用し、保湿成分を補っていないのであれば、乳液かクリームでしっかり保湿成分を取り入れることが必要です。
保湿を目的とした乳液の選び方
お肌の水分を保つ役割は、角質層に存在する細胞間脂質(セラミドなど)が80%、NMF(天然保湿成分)が18%、皮脂が2%程度を担っています。
そのため、乳液やクリームの役割は、油性である細胞間脂質(セラミドなど)や皮脂膜の代替となる成分をお肌に届けることになります。
「保湿」という観点では、上述の通り、お肌の水分保持力の80%を担うセラミドを補うのが、最も効果的と言えます。
「ヒト型セラミド(バイオセラミド)」が配合されている
人間の角質層にあるセラミドと同じ化学構造を持つセラミドが「ヒト型セラミド(バイオセラミド)」です。酵母を利用して生成したもので、保湿力が高く、刺激が少ないのが特徴です。
化粧品の表示成分としては、「セラミド2」「セラミド3」のように、「セラミド」の後に番号がついた形で表示されています。
他にも、疑似セラミド(石油原料から化学合成したもの)や植物性セラミド(米ぬか油、小麦胚芽油などから抽出した植物由来のセラミド)を配合した化粧品も多くなっていますが、保湿力はヒト型セラミドに劣りますので、注意が必要です。
セラミド配合量
セラミドは比較的高価な成分のため、極端に安いものは微量しか含まれていない可能性があります。それなりの価格で、できるだけ配合量が明記されているものを選びましょう。配合量の記載がなければ、メーカーに問い合わせるのが確実です。
テクスチャー
乳液じょうのものはクリームと比べてさっぱりとした使用感ですが、更に軽い使用感がお好みの場合は、セラミド入りの美容液がおすすめです。逆にしっとりした使用感がお好みの方は、クリーム状の美容液か、クリームを使用するといいでしょう。
乾燥肌の乳液選びの注意点
若くても乾燥肌の人が増えてきていると言われる近年では、比較的さっぱりした使用感の乳液よりも、クリームやオイルなどの油分の多いアイテムを選ぶ人が多くなっていると言われています。
もちろん十分な保湿は必要ですが、上述の通り、皮脂(油分)のお肌の保湿への貢献度は2%程度です。
自分のお肌を見直し、Tゾーンがそれほど乾燥していないようであれば、目元はクリーム、その他の場所は乳液にするなど、使い分けることで、お肌に乗せる油分を調整するようにしてください。
また、もしセラミド入り美容液などを使い、それで十分に保湿できるようであれば、乳液やクリームは使用しない、ということでも全く問題はありません。
余計な油分は、酸化してお肌に刺激を与えたり、毛穴を詰まらせたりしますので、お肌につける油分は最低限に抑えるようにしましょう。
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