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主な女性用育毛剤の成分(3)グリチルリチン酸2K

更新日:2016.12.09
公開日:2014.08.01
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この記事の監修者
白石ガーデンプレイス皮膚科クリニック 院長 竹中ちひろ

育毛剤の成分「グリチルリチン酸2K」のすぐれた育毛効果について、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。グリチルリチン酸2Kの作用と頭皮や髪に働きけるメカニズムを解説します。

グリチルリチン酸2K

グリチルリチン酸2Kとは

グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム)は、マメ科の甘草(カンゾウ)から抽出した成分「グリチルリチン」の誘導体です。甘草は砂糖の100倍とも200倍とも言われるほど強い甘みを持ち、この甘みの主成分がグリチルリチンです。

グリチルリチン誘導体はグリチルリチンを水に溶けやすくしたもので、すぐれた抗炎症作用・抗アレルギー作用を持つことが知られており、医薬部外品原料規格や日本薬局方外原料規格に収載された成分として医薬品・化粧品分野で多用されています。

グリチルリチン酸2Kの育毛効果とは

炎症を抑えて頭皮環境を改善

頭皮の炎症は皮脂の過剰分泌で皮脂が詰まって起こるもの、シャンプーなどが合わなくてアレルギー反応を起こすものなど原因はさまざまです。このような炎症により、若い女性でも一時的に脱毛が現れることがあります。

グリチルリチン酸2Kにはすぐれた抗炎症作用・抗アレルギー作用があり、頭皮に直接塗布することで炎症を防ぎ、女性本来の美しい髪を育てる土台となる頭皮環境を整えます。

なお、皮膚科で処方される炎症治療の外用薬として一般的なのは副腎皮質ホルモンですが、即効性の効果が期待できる分、長期に使い続けると副作用の心配があります。

グリチルリチン酸2Kには、この副腎皮質ホルモンと同じような抗炎症・抗アレルギー作用がありますが、医薬部外品や化粧品に分類される育毛剤に配合されている場合は作用が穏やかなのが特徴です。頭皮の炎症を抑えて毛髪が成長する環境を整えることで、脱毛の防止や育毛効果を期待できます。

ただし、頭皮の炎症が悪化している場合は育毛剤で炎症を治すことはできませんので、早めに皮膚科を受診しましょう。

雑菌の繁殖を防ぎ、フケ・かゆみを抑える

頭皮には、脂性肌タイプと乾燥肌タイプがあります。

脂性肌の場合、過剰に分泌される皮脂が皮膚に常在する菌の栄養源になり、菌が増殖して脂漏性皮膚炎などを引き起こすことがあります。一方の乾燥肌の場合は、皮脂の不足で頭皮表面のバリア機能が低下し、細菌やシャンプー剤などの影響を受けやすく、乾燥性湿疹を招くこともあります。

いずれの場合もかゆみを生じやすく、頭皮を掻きむしることで炎症は悪化し、また古い角質がはがれ落ちる頭皮の新陳代謝のサイクルが乱れて、フケが出やすくなったりします。

グリチルリチン酸2Kには高い殺菌作用があり、頭皮の菌の繁殖を防ぐとともにフケやかゆみを改善します。

またグリチルリチン酸2Kには、マクロファージのIL-12(インターロイキン-12)を活性化させる働きもあります。マクロファージは白血球内の免疫細胞で、体内に侵入したウイルスや細菌を捕食し撃退する役目があります。この働きを強めることで外部からの刺激に負けない、すこやかな頭皮を作ると言われています。

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